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空木の影 小さな窓に

17
2018  01:06:43

後ろ姿が消えてなくなるまで眺めた。

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小学6年生の時、私は、時々バスで出会う同級生の少女に憧れていた。

彼女は毎日、黒いハイネックのニットを着て、両耳にはシルバーの丸いピアスをつけていた。大きな二重瞼の目は、ガラス玉のように澄んでおり、色白の整った横顔と、長い黒髪が知的な印象を与えた。




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中学生になった私たちは、別々の学校に進学した。彼女は街の学校で、私は山の上にある学校だった。そんなに家は離れていないのに、学校を取り巻く環境はずいぶん違っていた。






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13歳になり、塾で再会した彼女は、やはりいつもの黒いセーターを着ていて、物静かな性格のままだったが、帰り道に煙草を吸うようになっていた。
そして、高校生の恋人ができていた。

彼女は、私の知らない音楽やドラマを知っていたし、小学生の頃に読んだというドストエフスキーの文学に関する話をしてくれたりもした。

小さな声で語られる話の内容は、私よりもずっと大人びており、遠い世界に生きている人のように感じた。それでも彼女は、私のつたない話に耳を傾けてくれ、なんとか対話をすることができた。


最後に彼女に会ったのは、19の春だった。東京の大学に進学したと言っていた。その後、彼女がどうなったのかは知らない。

一つはっきりといえることは、その時もまだ、私は何もわかっていない幼子だったということだ。


私は、映画「みなさん、さようなら」の主人公を笑えない。107名の卒業生が次々に団地から去っていく中、たった一人だけ団地に残り、孤独な人生を送ることを選んだ主人公は、外界との関りを断ってしまっている引きこもりと同様の存在なのかもしれない。

そして、私も長い時間をかけ、ようやく水の中から出てくることができた。本当に長かった。いったい、今日までどれだけの人間とすれ違い、どれだけの時間を無為にしてきたのだろうか。

ずっと自分は外の世界で生きてきたように感じていたが、実は閉ざされた場所から他者と関わっていたような気がする。
過ぎ去った時を思い起こしても仕方がないが、強い後悔の念をもって、これからの時間を歩んでいこうと思う。










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1 Comments

miki2017  

yさん

「髪が周りの世界から体を包みこみ、遮断されているような、でも確実にどちらも同じ温度で同じ空気・・・」という表現、素敵ですね。

yさんは、私以上に私の写真を豊かに表現してくれていますね。風を送って撮影をしてみたかったのです。微風の扇風機にあおられるブライスの髪が、音もなく揺れていました。

私はまったく社交的ではありませんでした。うまく、人の目が見れなかったり、自分の思いを話せないのです。
これから、変わっていきたいと思います。

yさんも長いトンネルから出てこれそうですか。それは、大きな変化だと思います。今年はまだ始まったばかり。楽しい1年になりますね。

2018/02/17 (Sat) 23:35 | EDIT | REPLY |   

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